相手の好意を利用する返報性の原理

とくに日本人であれば余計その傾向にあるのですが、人間は他人から何かしらの好意を受けた場合それに返報つまりお返しをしなければならないという感情が働くのです。これを利用しているのがスーパーなどで見かける試食です。
試食はそのものを食べてみて味を確かめてから購入してもらうという印象がありますが、実はそうではなくこの返報性の原理を用いたものなのです。ただで食べさせてもらったからそれのお返しに購入しないといけないこのような心理をついたものなのです。

ほかにも催眠商法でこれは利用されております。
ハイハイ商法というもので、一つの空間に複数名を座らせ、その中で商品を配っていくのです。
開催者は一つずつ商品をただで配っていきます。「欲しい人は手を挙げてください」このように最初はタダで配っていくわけですが、最後に本来売りたい商品を出すわけです。
それまでタダで貰っているため流石に断ることができず、結果的に購入してしまうという悪徳商法の一つです。

返報性の原理という言葉はあまり知られておりませんが、一般社会でも多く利用されているのです。それは恋愛においても利用される場合があります。

好意を与えれば相手からも好意がもらえる。
これは言い過ぎですが、確かにこれに近い傾向は恋愛の上であると思います。

適度な好意は相手を不快にさせることはないでしょう。
過度の好意は防御反応が出る場合もありますが、適度であれば問題ないと思います。
その好意に対し返報しなければという感情が働けば徐々に距離を縮めることができるでしょう。

これが返報性の原理です。
それ以外にも些細な気遣いやちょっとした思いやりというのが有効に役立つ場合があるのです。

しかし、これには重要なポイントがあります。
例えば試食コーナーで嫌いな食べ物はそもそも試食はしません。また無理に食べさせられればそれは不快な思いをするでしょう。
これは恋愛でも同じで拒否反応を示している相手からの施しや好意は好意としてみなされず不快なものとして判断されてしまうのです。つまりこの原理が有効となるのは、全く意識しない相手から好意のある相手の間に限られます。
嫌われている状態では意味がないのです。むしろ余計に関係をこじらせるだけなのでやめるべきでしょう。
これはバレンタインのチョコや誕生日のプレゼントでも同じです。嫌いな相手からもらってうれしいとは思いません。プレゼントをあげるとしても、まずはその関係を考えてからのほうがよいでしょう。

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