その人と接点が多ければ多いほど好感を持ち印象が高まると言われております。
それが単純接触の原理というものでアメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが論文にまとめたことからザイアンス効果とも呼ばれております。
例えば音楽などを反復して聞き続けているとその曲が好きになっていく。
人も同じように接触回数が増えればその分好意的に思うのです。
これは接点を持ったり視覚や聴覚を刺激することで潜在意識に働きかける効果があるからなのです。
古くからある恋愛テクニックで比較的身近に存在することが多いのです。
とくに恋愛に悩む人は職場内でのことです。
同じグループで働いている人が好きになってしまった、もしくは交際をしたというのはまさにザイアンス効果によるものです。
職場というのは閉鎖的な環境で仕事を通して接触する機会が多くなります。
それは自らそのようにしているわけではなく職務上致し方なくそうなるのでしょう。
接点の回数が増えればその分好意的に相手を感じてしまうのです。また職業によっては秘密の共有というのも社内恋愛の原動力となる場合があります。
接触回数が多くなればより好意的に感じるのです。テレビ業界ではそれを利用しているケースもあります。
よく「○○ごり押し」という感じで特定のタレントを起用したりするケースがあります。
最初のころはまたテレビ局のごり押しだと思い不愉快に感じるかと思いますが、それは初期の段階だけであり、それが継続的に続くと人間はマヒすることがあります。
もちろん全員がそうなるとは限りませんが、一部の人間は「前はブサイクだったのに最近きれいになった気がする」というように好意的に相手を見れるようになるのです。
過去の過ちも場合によってはこの効果を用いて180度考え方を変えることが可能になるかもしれません。ただこれは視覚や聴覚に影響するものなので、メールや手紙で接点を持っても潜在意識には影響しません。つまり関係を深めるためには直接会うなどをしなければ意味がないのです。
メールよりも電話。電話よりも直接会って話すほうが相手の顔色も伺え、また食い違いなども防げます。さらにはザイアンス効果も発生するのです。距離を縮めるのであれば直接話せる環境を整えるのをまずは目指すべきでしょう。